この記事の要点
確認済み経路を共通の情報源にしつつ、最小媒体を基準とした簡略版と、Web等の詳細版を分けて依頼します。媒体別のサイズ・色・納品形式と更新元を明確にします。
必要な項目から読む
まず押さえる論点
一枚の画像を全媒体で拡大縮小し、名刺では文字がつぶれ、Webでは不要な情報が多く、更新時には媒体ごとに内容が食い違う。
共通化するのは画像一枚ではなく、確認済みの案内情報
Webと印刷で同じ地図を使うという方針は、必ずしも一つの画像をそのまま流用することではありません。共通化すべきなのは、正しい起点、経路、入口、施設名、注意事項です。その情報を基に、名刺では必須の分岐だけ、Webでは入口写真や補足を加えるなど、媒体ごとに再配置します。
依頼時には全媒体共通の項目と、媒体別に表示する項目を表にします。これにより、見た目を調整しながら内容の食い違いを防げます。
情報量は最小の媒体から決める
A4チラシで作った詳細地図を名刺へ縮小すると、道路名や目印が読めなくなります。最も小さい掲載枠で、起点、曲がる地点、正しい入口が判別できる最小版を作り、チラシやWebでは必要な補足を段階的に加えます。すべてを地図内へ入れず、住所、所要時間、注意事項を本文へ分ける方法もあります。
制作時は画面上の拡大表示に頼らず、名刺や案内状を原寸で印刷し、通常の距離と照明で読めるかを確認してください。
色とファイル仕様は媒体ごとに伝える
Web画面と印刷物では色の再現条件が異なり、カラー地図を白黒印刷すると経路と道路の区別が消えることがあります。色だけで分けず、線種、太さ、矢印、記号、ラベルも併用します。印刷物については印刷会社の入稿形式、色設定、塗り足し、解像度を渡し、Webについては表示幅、背景色、画像容量を伝えます。
透明背景が必要か、SNSで切り抜かれるかも確認し、用途が不明な「高画質一式」ではなく媒体名ごとの納品を依頼します。
更新時は共通情報を直してから各版へ反映する
入口名や目印が変わったとき、名刺、チラシ、Webを別々に修正すると、一つだけ古い経路が残りやすくなります。案内情報の管理表を正本とし、変更箇所、確認日、確認者を更新してから各媒体版へ反映します。制作者へ依頼する場合は、どの版が基準か、何点の差し替えが必要かを一覧で渡します。
編集用データを受け取るなら、文字や共通部品の構成も確認します。増刷・再公開前には、すべての版を現地情報と照合してください。
依頼前に整理する順序
- 使用するすべての媒体と仕上がり寸法を一覧にする
- 全媒体共通の必須情報と、媒体別の補足情報を分ける
- 最小サイズのラフを原寸で出力して優先順位を決める
- 住所・経路変更時に直す共通の管理表を作る
見積もりで確認したい条件
- 名刺から大型看板までサイズ差が大きい
- カラー、白黒、背景透過など多数の差分が必要である
- 印刷会社ごとに異なる入稿仕様へ対応する
- 複数部署・店舗が継続的に同じ地図を利用する
依頼時に渡す情報
- 媒体名、仕上がり寸法、縦横、掲載位置の一覧
- 全媒体で共通する起点、経路、入口、表記
- 媒体別に追加・削除する情報
- 印刷会社のテンプレートと入稿条件
- Web上の表示幅、背景色、代替テキスト方針
- ブランドカラー、ロゴ、白黒版の条件
- 希望納品形式と元データ管理者
- 初回公開日と各媒体の増刷・更新予定
公開・依頼前の確認項目
未確認の項目を残さず、該当しないものはその理由も記録します。
- 単純な拡大縮小ではなく媒体別の情報量を指定した
- 最小媒体で文字と記号を原寸確認した
- Web用画像の容量と表示幅を確認した
- 各印刷会社の入稿条件を渡した
- 全媒体で入口・住所・経路表記が一致している
- 一括更新に使う元データと担当者を決めた