この記事の要点
手描き図には、正確な事実、模式的な箇所、必ず残す情報を注記して渡します。使用サイズに合わせて清書してもらい、印刷用PDF等と更新に必要な形式を用途別に受け取ります。
必要な項目から読む
まず押さえる論点
略図を画像として送るだけで清書を頼み、制作者が意図を推測した結果、残したい目印が消えたり、印刷時に文字や線がつぶれたりする。
清書原稿では、線の上手さより情報の確かさを優先する
手描き原稿は定規で整える必要はありません。重要なのは、どの道路が接続し、どこで曲がり、正しい入口がどれかを制作者が読み取れることです。道路、交差点、駅出口、目印、目的地に番号を振り、別紙の説明と対応させます。距離や角度を正確に描いていない箇所には「模式図」「実際は約三百メートル」のように注記します。
手描き図だけで正しさを保証させず、住所、現地写真、施設側の確認結果を合わせて渡してください。
残したい目印と、描かなくてよい情報を指定する
制作者が見やすく整理する過程では、多すぎる道路や建物を省きます。そのため、来訪者が実際に曲がる交差点、入口を見分ける看板、通り過ぎ防止に必要な施設は「必須」と示します。一方、経路と無関係な細街路、変わりやすい店舗名、目立たない看板は削除候補にします。
目印は進行方向によって見え方が違うため、どちら側から来る人が見るかも添えてください。残す理由まで説明すると、単なる情報量の削減で大切な判断材料が消えません。
最小の掲載サイズから文字と線を設計する
A4で見やすい地図をそのまま名刺へ縮小すると、道路線と文字が重なり、入口記号も読めなくなります。名刺が最小媒体なら、その実寸を基準に必須情報だけの版を作り、Webやチラシでは補足を加える方法が現実的です。印刷会社の推奨解像度、塗り足し、カラー方式、最小線幅も確認します。
画面の拡大表示だけで判断せず、家庭用プリンターでも一度実寸出力し、通常の閲覧距離で読めるかを依頼者側で確認してください。
納品形式は使う場面と更新担当に合わせる
印刷所へそのまま渡すなら指定条件を満たすPDF、Web掲載には適切な大きさのPNGやWebPなど、用途ごとに必要な形式が異なります。今後、営業時間や店舗名だけを自分で更新する場合は、編集可能な元データが必要か、制作者へ都度修正を頼むかも決めます。
編集データを受け取る場合は、対応ソフト、使用フォント、配置画像、色設定を確認してください。納品時には現地照合済みの最終版と、制作途中の案を混同しないファイル名に整えます。
依頼前に整理する順序
- 手描き図の各道路、曲がり角、目印に名称を入れる
- 縮尺や位置が模式的な部分を別色や注記で示す
- 実際の経路を現地で確認し、写真と対応番号を付ける
- 印刷物の実寸で必要な文字と省ける情報を分ける
見積もりで確認したい条件
- 小さな名刺面に複雑な経路を読みやすく整理する必要がある
- 複数サイズやカラー・白黒の差分を作りたい
- 印刷入稿用の塗り足し、色設定、フォント処理が分からない
- 既存の第三者地図を参考にしてよい範囲を判断できない
依頼時に渡す情報
- 番号と注記を入れた手描き原稿
- 正式な住所、施設名、入口名
- 推奨経路と避けるべき経路
- 曲がり角、目印、入口の現地写真
- 必ず残す情報と削除してよい情報
- 掲載媒体の実寸、縦横、色数、印刷仕様
- 希望する線・配色・書体の方向性
- 必要な納品形式と今後の更新予定
公開・依頼前の確認項目
未確認の項目を残さず、該当しないものはその理由も記録します。
- 手描き図を唯一の正確性資料として扱っていない
- 必須の入口と目印が文字でも説明されている
- 原寸印刷で文字、線、記号を読み取れる
- 白黒印刷でも経路と道路を区別できる
- 印刷用とWeb用の必要データを確認した
- 他者の地図画像を無断でトレースする依頼になっていない