この記事の要点
出発地点から受付までを、周辺・敷地・建物内の三範囲に分け、迷いが起きる範囲だけに対応する地図を選びます。一枚に収めにくければ、周辺アクセスと施設内案内を分けます。
必要な項目から読む
選ぶ前に整理しておきたいこと
『地図が欲しい』という曖昧な状態で制作を始め、駅から建物までの地図に館内情報を詰め込みすぎたり、駐車場の入口を示さないまま周辺地図だけを作ったりしている。
目的地を住所ではなく到着行動で定義する
アクセス案内の目的地を住所や建物名だけにすると、同じ敷地に複数棟がある場合や、正面玄関と来客受付が異なる場合に案内が終わりません。来訪者が最後に行う『東門で入館証を受け取る』『二階受付で名前を伝える』までを書き、そこから逆算します。
駅から建物まで迷うならアクセスマップ、敷地入口から駐車区画で迷うなら駐車場案内、建物に入ってから迷うならフロアマップが候補になります。
一枚にまとめるか、段階で分けるか
名刺の小さな面に駅周辺、車経路、駐車位置、館内受付まで詰めると、どの文字も小さくなり、利用者は必要な経路を選びにくくなります。出発前に見る周辺地図と、到着後に見る敷地・館内図を分け、Web上で順番に示す方法があります。
印刷物なら周辺地図からQRで詳しい案内へつなぐこともできますが、QRを読めない場合に備えて住所、電話番号、入口名など最低限の文字情報は残します。
地図名より先に、使う場面を制作者へ伝える
依頼時に『イラストマップを作ってください』と作風だけを指定すると、来訪者が必要とする道順より雰囲気が優先されることがあります。誰が、どこから、何で来て、どの媒体をいつ見るかを伝えると、制作者も地図の範囲と情報量を提案しやすくなります。
参考画像は好みの共有に使えますが、第三者の地図をそのまま複製する依頼は避け、道路・入口・目印の事実情報は自分の資料と現地確認で補います。
自分で整理する手順
- 来訪者の起点から受付・席・窓口までの行程を一行ずつ書き出す
- 迷う地点を周辺道路、敷地入口、建物内の三範囲へ分類する
- アクセスマップ、駐車場案内、フロアマップ、会場図のうち必要な範囲を選ぶ
- 掲載媒体の実寸で仮配置し、情報を分ける必要があるか判断する
制作を依頼する目安
- 周辺案内と館内案内を複数媒体で統一して展開したい
- 来訪者別に入口や受付が異なり、一枚では誤誘導のおそれがある
- 手描き風などの作風と、読める情報設計の両立が難しい
- 元資料が断片的で、掲載できる範囲や素材の扱いを整理する必要がある
依頼時に渡す情報
- 目的地の正式住所と案内したい入口・受付名
- 来訪者の種類と利用が多い交通手段
- 駅出口、交差点、駐車場などの主な起点
- 実際に迷われた地点と問い合わせ例
- 掲載媒体、表示サイズ、印刷部数
- 現在使用している案内文・写真・図
- 納品形式と自分で更新したい項目
公開前の確認項目
未確認の項目を残さず、該当しないものはその理由も記録します。
- 目的地が建物名だけでなく利用する入口まで定義されている
- 徒歩・車など交通手段ごとの起点が決まっている
- 周辺、敷地、館内のどこまで案内するか線引きできている
- 媒体の大きさに対して地図の文字量が過剰でない
- 写真や文章で補う項目が決まっている
- 公開前の現地確認と更新担当を予定している