この記事の要点
広い位置関係と代替経路は簡略地図、外観の照合は写真、向きを変える連続動作は短い動画に向きます。まず文章と住所を共通の土台にし、迷う地点へ必要な手段だけを足します。
必要な項目から読む
方法を比較する
表は横にスクロールできます。
| 案内手段 | 向く場面 | 弱点 | 更新時の注意 |
|---|---|---|---|
| 簡略地図 | 駅・道路・目的地の全体位置と代替経路を一目で示す | 似た外観の分岐や館内での細かな動作は伝えにくい | 道路・駅出口・入口の変更日を記録し、経路線と注記を同時に直す |
| 写真付き道案内 | 曲がり角、建物外観、入口を来訪者の見た目で照合する | 看板やテナント、植栽が変わると急に古くなり、全体位置も把握しにくい | 撮影方向と撮影日を残し、写り込みと外観変更を定期的に確認する |
| 短い動画 | 階段を上がって振り返るなど、複数の動作を順番で示す | 通信量が大きく、無音・再生不可の環境や歩きながらの視聴に向かない | 字幕と静止画の代替を保ち、経路変更時は該当場面だけを撮り直す |
選ぶ前に整理しておきたいこと
見栄えや流行で案内手段を決め、位置関係が必要な場面へ写真だけを並べたり、通信できない現地で動画だけに頼ったりしている。
判断できない内容から案内手段を選ぶ
駅と施設の位置、別経路、方角の関係を一度に示すなら簡略地図が向きます。似た建物が並ぶ路地や奥まった入口では、進行方向から撮った写真が照合を助けます。地下通路を出て振り返るなど、静止画で順番を説明しにくい動作は短い動画が候補です。
「何を作りたいか」ではなく、来訪者がその地点で何を判断できないかを一文にすると、必要以上に素材を増やさずに済みます。
閲覧場所と更新負担を選定条件に入れる
出発前にPCで見る案内と、地下や屋外でスマートフォンから見る案内では条件が違います。動画は動きを示せても通信量が大きく、写真は具体的でも看板やテナント変更で古くなります。簡略地図も道路や駅出口が変われば更新が必要ですが、写り込む情報が少ない分、差し替える箇所を絞りやすい特徴があります。
印刷の有無、通信状況、更新頻度、担当者が扱える素材形式を表にして選びます。
併用時は公開してよい情報だけを共通化する
文章、地図、写真、動画を併用する場合は、地点名と番号をそろえ、どの手段から見ても同じ順で進めるようにします。ただし、入口の暗証番号、入館コード、鍵の場所などを公開本文や画像・動画へ掲載してはいけません。
認証が必要な情報は、本人確認後の個別連絡やアクセス制御された別の手段で伝え、一般公開の案内は入口手前までに留めます。表示テストには実際の暗証情報を使わず、伏字や架空値でレイアウトだけを確認します。
最小構成で現地テストしてから足す
最初から三つの手段をすべて作る必要はありません。住所、短い文章、簡略地図を渡して初めて来る人に試してもらい、立ち止まった分岐に写真を足します。それでも向きの変更が伝わらない地点だけ、短い動画を検討します。
テストでは何を見たか、どこで画面を閉じたか、通信できない場合に進めたかを記録し、使われない素材は減らして更新対象を小さくします。
自分で整理する手順
- 問い合わせや現地テストから、来訪者が判断できない地点と内容を書き出す
- 判断内容を、位置関係、外観の照合、連続動作の三つに分ける
- 閲覧端末、通信状況、印刷物の有無、更新頻度を確認する
- 文章と住所を土台に、地図、写真、短い動画の最小構成を選ぶ
- 初めて見る人へ渡し、使った手段と見落とした情報を記録する
制作を依頼する目安
- 複数駅、車線、館内動線が絡み、一つの案内手段では情報を整理できない
- 写真、動画、印刷地図を統一した番号と名称で制作する必要がある
- 高齢者、外国語利用者、視覚・聴覚条件の異なる人への確認が必要である
- 撮影許可、第三者素材、肖像、地図データの利用条件をまとめて判断する必要がある
依頼時に渡す情報
- 案内する目的地、正式な入口、受付の名称
- 想定来訪者、交通手段、案内を見るタイミング
- 実際の問い合わせと判断できなかった地点
- 各地点で必要な位置関係、外観、動作の情報
- 掲載先となるWeb、メール、SNS、印刷物の仕様
- 自分で撮影した写真・動画、撮影日、公開許可
- 画像や動画を見られない場合に残す文章案内
- 道路、外観、受付変更時の確認担当と更新予定
公開前の確認項目
未確認の項目を残さず、該当しないものはその理由も記録します。
- 案内手段を先に決めず、判断できない内容から選んだ
- 簡略地図だけで起点と目的地の大まかな関係が分かる
- 写真は来訪者の進行方向から見える外観を示している
- 短い動画を再生しなくても住所と基本経路を確認できる
- 画像を見られない場合にも本文で重要な行動が分かる
- 公開本文、地図、写真、動画に暗証番号や入館コードを載せていない
- 各素材の確認日と更新担当が決まっている