この記事の要点
診療の順序に沿って番号を付け、短い部屋名、大きな文字、座った目線でも見える現地サインと組み合わせる。
必要な項目から読む
どこで案内が途切れるのか
部屋名を網羅した細かな平面図では、患者が次に行く場所と戻る場所を見分けにくい。
全部屋ではなく次の行動を示す
患者向けの図へ職員室や倉庫まで載せると、必要な情報が埋もれます。受付後に待つ場所、呼ばれた後に向かう場所、検査後に戻る場所、会計と出口という行動順に絞り、案内時に職員が使う言葉と同じ番号を付けます。受付で渡すカードには「次は2番」のように一つの行動だけを大きく示すと、長い診療手順を覚える負担が減ります。
壁の番号と紙面の番号は形まで合わせます。
読む条件から文字量を決める
受付でもらうA5紙と、廊下の壁に掲示する図では必要な文字サイズが違います。高い位置の小さな注記を避け、背景と文字の明暗差を確保し、長い正式名称には分かりやすい呼称を併記します。色だけで診療科を区別しません。待合の椅子から読む掲示は、立った位置での確認より遠くなります。
実際の照明下で文字の高さと明暗差を試し、略称には読みやすい日本語を添えます。
診療運用の変更を反映する
検査室の一時移動や感染対策の入口変更が起きると、古い矢印が患者を逆方向へ導きます。医療内容ではなく院内動線の更新責任者を決め、予約案内、入口掲示、受付配布図を点検します。緊急避難用の掲示とは目的を分けて扱います。検査室が一時移転した日は、古い矢印へ紙を重ねるだけでなく受付配布物も修正します。
変更期間が終わったら復旧確認を行い、臨時札の取り忘れを防ぎます。
自分で整理する手順
- 患者の受付から会計までの標準的な順序を整理する
- 患者が使う部屋だけを短い名称へそろえる
- 分岐ごとに番号と矢印を配置する
- 印刷物を想定距離と照明で読んでもらう
制作を依頼する目安
- 診療科や検査ごとに動線が大きく変わる
- 感染対策で入口・待合を分離する必要がある
- 多言語や音声案内との整合も必要
依頼時に渡す情報
- 受付から会計までの患者行動フロー
- 診療科で実際に呼ぶ部屋番号と短縮名
- 待合椅子から壁面までのおおよその閲覧距離
- 検査後に戻る場所を示す職員向け説明文
- 臨時診察室への切替予定と復旧日
- 高齢利用者による試読結果と修正履歴
公開前の確認項目
未確認の項目を残さず、該当しないものはその理由も記録します。
- 次の行動を一枚につき一つ大きく示した
- 受付で伝える番号と廊下札が同じ形である
- 座った姿勢から小さな略語を読ませていない
- 診察後の会計・出口方向まで記載した
- 一時移転した検査室の旧表示を隠し切った
- 院内照明の下で文字と背景の差を試した