この記事の要点
提供機関名だけでなく、データセット名、URL、版・取得日、加工内容、媒体を台帳化し、各公式利用条件に合う表示を公開物へ反映します。
必要な項目から読む
まず押さえる論点
公的データは無条件に自由だと思い、別々の利用条件や必要な出典・加工表示を確認せず混在させる
提供機関名だけで管理しない
同じ機関が公開する地図、航空写真、境界、施設データでも、利用条件や更新頻度は同じとは限りません。データセットの正式名称、配布ページ、ファイル名、版、取得日、対象範囲を一組で記録します。別の担当者が台帳から使用した原典へたどり着けることを確認します。
加工内容を再現できる形で残す
元ファイルと編集可能データを分けて保存し、道路の省略、色替え、施設名の追加、複数データの重ね合わせなどを加工履歴へ記録します。完成画像だけを残さず、どの原典へ何を変更したか説明できる状態にします。この履歴は必要な加工表示の確認と、更新版データへの差し替えに使用します。
権利条件と正確性を別々に確認する
利用条件を満たしていることと、現在の入口や道路状況が正しいことは別の確認です。素材の利用条件は提供元の説明と照合し、案内内容は施設管理者の情報や現地状況と照合します。両方の確認結果と日付を記録し、どちらかが未確認のまま公開しない運用にします。
国土地理院の条件と、加工したことを確認する
国土地理院のサイト利用規約は、別の条件が示されたものなどを除き、公共データ利用規約(第1.0版)を適用するとしています。出典の表示に加え、加工した場合はその旨を区別して示します。第三者が権利を持つ部分や、測量法上の手続が必要な場合は別途確認が必要です。
記載の整理例:
出典:国土地理院の利用した資料名・参照先
加工:〇〇が案内用に加工
この例を貼れば条件を満たすとは限りません。使用したデータの種類と、掲載場所に適した表記を公式案内で確認してください。
確認する順序
- 利用候補データの正式名称・提供元・URL・版を記録する
- 公式利用規約で商用利用・加工・再配布・表示条件を確認する
- 切り出し、簡略化、追記など加工内容を説明できるようにする
- 地図本体または近接ページへ必要な出典・加工表示を置く
自分だけで決めずに確認したいこと
- 複数ライセンスのデータを合成し条件の両立判断が必要
- 大量配布・販売・データ再提供を予定している
- 測量成果の利用手続きや法的判断が関わる可能性がある
制作者・確認担当者へ渡す情報
- データセットの正式名称と配布ページURL
- ダウンロード日・版・対象範囲
- 利用規約・ライセンスの保存記録
- 切り出し・簡略化・追記などの加工履歴
- 掲載媒体・部数・商用利用の内容
- 公開予定の出典文と最終確認日
公開・依頼前の確認項目
未確認の項目を残さず、該当しないものはその理由も記録します。
- 公的データを無条件自由とみなさない
- データセットごとの公式条件を確認する
- 出典と加工の有無を区別して表示する
- 取得版・確認日を記録する
- 別データとの合成条件を確認する
- 不明点は提供機関の公式窓口へ問い合わせる
公式情報・確認先
公式ページ確認日:2026年9月5日。掲載条件は変更されることがあります。
- 国土地理院:サイト利用規約公共データ利用規約、出典・加工表示、第三者権利、測量法との関係