この記事の要点
現地事実の確定、情報設計、作図、校正、更新を分け、社内で責任を持てる工程と専門性が必要な工程を割り当てます。初期費用に社内工数、更新費、引継ぎ費を加えた総費用で三つの体制を比べます。
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まず押さえる論点
自作か丸ごと外注かの二択で決めた結果、現地情報を制作者へ渡せなかったり、軽微な更新のたびに依頼が必要になったりして運用が止まる。
制作を工程に分けると一部外注が見える
地図制作には、現地情報の確定、来訪者と経路の整理、視覚設計、作図、校正、公開後の更新があります。現場を知る社内担当者が事実を確定し、情報設計と初回作図だけを制作者へ頼み、営業時間などの軽微な変更は社内で行う分担も可能です。各工程について実行者と承認者を一人ずつ決めると、外注しても確認責任が宙に浮きません。
まず工程表を作り、技能不足か時間不足かを区別して外へ出す範囲を選びます。
内製・一部外注・全面外注を運用条件で比べる
内製は細かな更新を素早く行えますが、担当者の作図技能と品質確認の時間が必要です。一部外注は専門的な初期設計を得ながら日常更新を社内に残せる一方、編集可能なデータと操作手順を受け取らなければ成立しません。全面外注は制作窓口を集約できますが、更新のたびに依頼日数と費用が生じ、依頼先が休止した場合の代替も必要です。
更新頻度、媒体数、社内技能、公開期限を同じ表で比べます。
総費用には社内時間と将来の更新を入れる
総費用は初回の制作料金だけでは決まりません。資料整理、打ち合わせ、社内承認、ソフトの習得、修正、年ごとの更新、元データ移管に使う時間を加えます。内製で三日かかる更新と、外注で一週間待つ更新では、支払額以外に営業上の影響も異なります。
一年または想定利用期間で発生回数を置き、費用と対応時間の両方を比較すると、安く見える体制の隠れた負担が分かります。
継続できるかを小さな試行と引継ぎで確かめる
最初から全媒体を同じ体制へ移さず、一店舗、一経路、一媒体で試します。初稿までの社内作業、質問往復、修正時間、公開後の変更作業を記録し、想定した分担と違う箇所を直します。完了後は別の担当者が元データ、権利資料、更新手順を探し、軽微な変更を再現できるか確かめます。
特定の担当者や一つの出品だけでしか続けられない場合は、保管方法か代替先を体制へ追加します。
依頼前に整理する順序
- 地図制作を現地確認、情報整理、作図、校正、公開、更新の工程へ分ける
- 各工程の責任者、必要技能、年間発生回数、停止した場合の影響を記録する
- 内製、一部外注、全面外注それぞれの社内工数と外部費用を一年単位で見積もる
- 更新用データ、手順書、権利資料を誰が保有するか体制ごとに確認する
- 小さな一媒体で試行し、修正時間と引継ぎやすさを測って役割を決める
見積もりで確認したい条件
- 多数の拠点を同じ品質で更新するため、制作フロー自体の設計が必要である
- 社内規程、調達、秘密保持を含めた継続契約や制作体制を整える必要がある
- 専用ソフト、印刷入稿、多言語、アクセシビリティなど複数の技能が必要である
- 担当者退職や依頼先休止に備え、別の担当でも再開できる移管計画が必要である
依頼時に渡す情報
- 現地確認から更新までの工程一覧と現在の担当者
- 各工程に必要な技能、年間回数、締切、承認者
- 社内担当者の想定時間単価と作業時間
- 外注の初期費用、追加修正費、更新費、データ保管条件
- 使用する媒体、拠点数、言語数、更新頻度
- 編集用元データ、素材権利、操作手順の保有状況
- 担当者交代や依頼先停止時の代替手順
- 試行案件で計測した作業時間と発生した手戻り
公開・依頼前の確認項目
未確認の項目を残さず、該当しないものはその理由も記録します。
- 自作と外注の二択ではなく工程ごとに役割を検討した
- 現地事実の最終確認責任を依頼側に残している
- 支払額に社内工数、修正、更新、引継ぎの費用を加えた
- 一部外注後も社内で変更できるデータと権限がある
- 全面外注時の連絡窓口、更新期限、代替手段が決まっている
- 担当者が替わっても元データと手順を見つけられる
- 試行結果を基に体制を定期的に見直す日が決まっている