この記事の要点
道路・文字は編集可能なベクターデータを優先し、写真は仕上がり寸法に必要な実効解像度を印刷会社へ確認して入稿します。
必要な項目から読む
どこで案内が途切れるのか
Web用の小さなJPEGやスクリーンショットを引き伸ばし、文字や線がぼやけ、修正もできない
自分で整理する手順
- 仕上がり寸法と見る距離を確定する
- 元データがベクターか画像かを確認する
- 配置後の実効解像度とフォント状態を調べる
- 一部分を原寸出力して文字・線・QRを確認する
ピクセル数と仕上がり寸法をセットで見る
三千ピクセルの画像でも、名刺には十分で大判パネルには不足することがあります。必要解像度は仕上がり寸法、見る距離、印刷方式で変わるため、一般的なdpi値だけで断定せず印刷会社へ確認します。レイアウトソフト上で拡大した後の実効解像度を見ます。
道路線や文字はベクターなら拡大に強い一方、埋め込んだ写真やテクスチャは画像なので、ファイル全体がAIやPDFだから高解像度とは限りません。
大きくするほど情報を増やす必要はない
大判は面積が広いからと周辺施設を追加すると、見る距離が伸びて主要経路がかえって分かりにくくなります。設置位置からの視認距離を基準に、タイトル、現在地、入口、経路の大きさを決めます。近づいて読む補足と遠くから見る矢印を階層化し、地図の範囲は目的に必要なまま保ちます。
原寸全体を出せない場合は、入口周辺や最小文字を含む一部分を百パーセントで出力して判断します。
データ形式だけでなく施工条件も渡す
入稿時には仕上がり、塗り足し、カット線、カラーモード、フォント処理、画像リンクを印刷会社の仕様に合わせます。屋外看板なら素材、ラミネート、照明で色や細線の見え方が変わります。穴あけや金具位置に入口名が重ならないよう、施工図と安全域を照合します。
地図制作者が設置の法令・構造安全まで担当するとは限らないため、所有者、自治体、施工業者の確認範囲を明確にして発注します。
制作を依頼する目安
- 低解像度画像しかなく描き起こしが必要
- 複数メートルの看板用に視認距離から再設計する必要がある
- 印刷・素材・施工まで含む専門調整が必要
依頼時に渡す情報
- 仕上がり寸法
- 設置場所と視認距離
- 元地図ファイル
- 配置写真の画素数
- 印刷会社の入稿仕様
- 使用フォントとライセンス
- 素材・ラミネート
- カット線・施工条件
公開前の確認項目
未確認の項目を残さず、該当しないものはその理由も記録します。
- Web画像を単純拡大していない
- 配置後の実効解像度を確認した
- 文字・線がベクターまたは十分鮮明
- 原寸部分校正を行った
- フォントの埋込み・アウトライン条件を確認した
- 看板の設置許可と施工安全を別途確認した