この記事の要点
地図アプリをやめる必要はありません。広域移動は地図アプリ、最後の分岐は短い模式図と写真、当日の変更は文章というように、迷いが起きる区間ごとに役割を分けるのが実用的です。
必要な項目から読む
どこで案内が途切れるのか
地図アプリは建物付近までの移動には便利でも、正しい入口、階段、受付、テナント位置、営業時間外の導線までは表せない場合がある。
自分で整理する手順
- 直近の問い合わせを、最寄り駅、建物前、入口、館内、受付のどこで起きたかに分ける
- 地図アプリの到着地点から受付までを実際に歩き、判断が必要な分岐を時系列で記録する
- 変わりにくい目印だけを残した簡易図を作り、入口写真と一文の補足を組み合わせる
- 初めて来る人に案内を見てもらい、誤解した箇所を直して確認日を付ける
地図アプリが案内できる範囲を先に決める
地図アプリは現在地から目的地付近までの広域移動に向いています。一方、検索結果のピンが建物中央や搬入口側に置かれ、利用者用入口とは一致しないことがあります。まず、リンクを開いた人がどこへ到着するのかを徒歩と車の両方で確認し、アプリに任せる区間を決めます。
独自案内はアプリの代替ではなく、建物前から受付までの不足情報を補うものとして設計すると、同じ説明を重ねずに済みます。
最後の百メートルは判断点だけをつなぐ
建物が見えてから迷う人に必要なのは、周辺の道路を網羅した地図ではありません。「横断歩道を渡る」「青いひさしの右へ入る」「エレベーターで三階へ上がる」のように、行動が変わる地点を順番に示します。店と無関係な道路名や店名を増やすほど視線が散るため、目印は現地で見つけやすく、短期間で変わりにくいものに絞ります。
写真には矢印だけでなく、撮影方向と次に探す対象を添えます。
リンク・模式図・文章を一組として更新する
Webページでは、広域確認用の地図リンク、最後の分岐を示すオリジナル模式図、臨時の通行止めなどを知らせる文章を一か所にまとめます。画像だけに情報を閉じ込めると、読み上げや通信状況によって要点が届きません。入口、建物名、受付時間など変わり得る情報には確認日を持たせ、修正時は三つを一緒に見直します。
公開前には施設管理者と初訪問者の双方で照合し、到着を保証する表現は避けます。
制作を依頼する目安
- 複数の入口や別棟があり、一枚の簡易図では情報の優先順位を決めにくい
- 名刺、Web、看板など複数媒体へ展開するため、縮小時の判読性まで設計する必要がある
- 手元の素材に利用条件が不明な地図画像が含まれ、描き直しや出典整理が必要になる
- 来訪者の特性が幅広く、多言語やバリアフリー経路も同時に示したい
依頼時に渡す情報
- 目的地の正式名称・住所・電話番号
- 案内を始める地点と想定する交通手段
- 地図アプリで表示される到着地点の確認結果
- 建物入口から受付までの写真と撮影方向
- 実際に多い問い合わせ内容
- 掲載する媒体と仕上がり寸法
- 現地確認日と今後変わる可能性がある情報
公開前の確認項目
未確認の項目を残さず、該当しないものはその理由も記録します。
- 地図アプリのリンクが正しい地点を開くか実機で確認した
- 施設名とテナント名を混同しない表記にした
- 入口写真の撮影位置と進行方向が分かる
- 地図画像を無断で転載・トレースしていない
- 地図を見られない場合にも文章で要点が伝わる
- 管理者または初訪問者が現地で照合し、確認日を記録した